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2022年04月14日

国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷

国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷











 こんばんは、Nike Man です。😀

 これまで、海外の3Dプリンターで建てた家をご紹介してきましたが、ついに国内で3Dプリンターで建築した建物が出現したというニュースです。
 2月、神奈川県鎌倉市にある建設用3Dプリンターを開発するスタートアップのPolyuseが、日本初となる「3Dプリンターを使った建築許可を得た建築物」を建築しました。
 群馬県渋川市内に建てられたこの建築物は、「倉庫」として活用されるという。


国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷











 ↑ 建物の内部。各パーツの分かれ目がはっきりと分かります。
 壁が縞模様に見えるのは、3Dプリンターで積層しながらパーツを作っているため。



 内壁を塗ると、この写真の右側のような状態になります。
国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷









 ↑ 印刷初期に作った壁(左)と、後半に作られた壁(右)。
  壁は原料のモルタルを3Dプリンターで積層して作られますが、
  施工初期よりも後半の方が「ムラ」なくうまくパーツを作れるようになったという。



国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷






 3Dプリンターでは、内壁と外壁を一気に作ることができます。
国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷










 壁を曲面にするなど、通常の建築方法では作りにくい構造を簡単に作れるのが3Dプリンターを使うメリットの1つ。
 人の大きさと比べても、それなりの大きさの建物であることが分かります。
国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷










 ところどころ出っ張っている部分には、屋根を支える支柱が入っています。
国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷











■ 3Dプリント建築が日本でも加速

 Polyuseは、今回の建造物について、「本件は、国内初の『建築許可を取得した建築物施工の成功事例』であり、海外で先行する建設用3Dプリンティング建築の国内適応技術を実証・確立した国内初の事例となります」と発表しています。

 3Dプリンターが登場して以来、住宅建築をはじめ、建築業界での需要が期待されています。世界では、3Dプリンターを使った建築物の事例が度々報告されているものの、国内ではまだ事例が少ないです。

 その理由の1つとして、日本では一定のサイズ(床面積10平方メートル)より大きな建築物を作るには、行政からの建築許可が必要になる点に難しさがある。3Dプリンターで印刷したパーツをレゴブロックのように単に積み上げただけの建築物には、建築許可が降りないのです。

 一般的な、一人暮らし用の6畳一間の住宅でも、床面積は10平方メートル以上あります。そう考えますと、3Dプリンターを使って普段使いできるレベルの建築物を現在の法律に則った形で建てるには、「建築許可の壁」をクリアする必要があります。

 今回、Polyuseは群馬県にあるMAT一級建築士事務所と協力してこの建築許可の壁を解決。建築許可を得た上で、実際に3Dプリンターを使って倉庫を建築しました。



■ 建築許可に必要な建物の「骨組み」

国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷










 ↑ 壁を構成する1パーツ。
  1パーツ約1トンの重さの壁面を3Dプリンターで作り、組み上げました。
  今回の建物の壁面は、合計12個のパーツで作られています。
  1つのパーツを作るのにかかる時間は、5時間程度。



 「倉庫」を建築する上で、まず3Dプリンターで建物の「壁面」のパーツを12個製作しました。3Dプリンターの「インク」には、モルタルを使用しました。モルタルは、通常の建築物でもよく使われるもので、建築基準法的にも問題はない素材です。

 印刷された壁面のパーツは、1パーツあたりの重さが約1トンにもおよびます。このパーツを組み合わせることで、建物を覆う壁を作っています。ただ、単純に壁面のパーツを組み合わせただけでは、前述したとおり建築許可を得ることができません。

 MAT一級建築士事務所の田中朋亨代表は、「日本の建築基準法では、必ず『構造』が必要になります。『構造』というのは、木造、鉄骨、RC造などのことです」と、3Dプリンターで印刷したパーツを組み合わせる際に、建物の骨格ともいえる「構造」が必要になると話しています。


国内初の3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷











 ↑ 3Dプリンターで作られた壁を組み上げていく様子。


 今回建築した倉庫は、3Dプリンターで作った壁のパーツを鉄筋を組み合わせることで支えています。こうすることで、壁の部分は3Dプリンターで作られていながら、建築基準法上で求められる「構造」が担保されるわけです。

 「今の建築基準法上でも、こういうことをすれば建築許可を得ることができるということを示せたと思っています」(田中代表)

 現在の建築基準法上では、3Dプリンター用の基準などは設けられていません。
そのため、そもそもこのような設計が建築基準法的に問題がないかどうか、所管する省庁とも念入りに確認をした上で準備を進めてきたと、Polyuseの岩本卓也代表は語りました。


 この先、建築現場にどのような形で3Dプリンターが導入されていくのでしょうか。制度や基準作りの1歩目が、いよいよ日本でも動きつつあります。
 これが実現されますと、建築費が安い、納期がスピーディーなどのメリットが出てきます。建築業者にとっては、仕事が減るような感じですが、若者が減り、工事をする人が減っていった場合や未来技術の進歩の面から、早めの導入を期待したいですね。


■ 国内初、3Dプリンターで「建築許可」得て倉庫を印刷。その建築物を見てみよう - BUSINESS INSIDER



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Posted by Nike Man5 at 17:14│Comments(0)新技術・未来
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